大学の専門科目の一つである量子力学はその内容の難しさ故に様々な参考書がありますが,その学習の為の情報は今ひとつ出回っていないのも事実です。
そこで,ここでは量子力学の数ある参考書の中から現役名大生が実際に使ってみて,わかりやすい&良かった参考書をまとめました。
マセマ 量子力学キャンパス・ゼミ
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大学参考書シリーズで恐らく一番有名な参考書シリーズの量子力学verです。マセマの参考書は内容に関して賛否両論がありますが,個人的には入門書として,とても良く出来ていると感じます。
特に量子力学の序盤で躓きがちなポイント(粒子の存在確率の評価etc)も丁寧に解説されていますし,ある程度例題もついているので,実際に手を動かしながら学ぶことが出来ます。
スラスラと読めるので,一番最初の入門書として一度手に取ってみることをオススメします。
講談社 基礎物理学シリーズ 量子力学
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内容の詳しさ |
当サイト(中の人)一押しシリーズの,講談社の量子力学の教科書です。
量子力学は概念も然ることながら計算もとても煩雑です。基礎物理学シリーズでは計算・概念どちらも丁寧に解説されているので「行間を読む」といったことはなく理解を進めることが出来ます。
現代物理学シリーズの量子力学は上下2冊に分かれており,上巻(1)はとてもわかりやすいのですが,下巻の方の説明は若干独学では難しいところが多いかな…という印象がありました。
しかしどちらも例題が豊富でとても学習しやすい教科書であると思いますので,是非手に取ってみてください。
ちょっと紹介
この記事を読んでくださっている多くの方が恐らく名前は聞いたことがあるであろう Amazon Kindle Unlimited,これがめちゃくちゃ良いので紹介させてください。
Kindle Unlimited とは簡単に説明すると月額980円でサービス対象の本が読み放題のサブスクで,対象の本には漫画や雑誌は勿論,なんと参考書も含まれちゃいます。
中の人はサブスクが苦手でだいぶ懐疑的な方(お金の管理が面倒くさい)ですが,最近試しにいれてみたところこれがとっても便利。
特に,ここで紹介したマセマシリーズなんかは直接買わなくとも980円で全部読むことができちゃうんです。これ,凄くないですか?個人的にめっちゃ革命だと思いました。
初月は無料ですので(重要!),参考書代の節約をしつつも色々読んでみたい!という方は是非ご検討してみてください。
サイエンス社 演習しよう量子力学
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内容の詳しさ |
量子力学は難しいので,手を動かして学べる問題集はあると理解が一段と深まります。そんなときにオススメなのが「演習しよう量子力学」です。
量子力学では他にもいくつかの演習書に類するものはあるのですが,演習しようシリーズは新しいこともあって今の学生がとても勉強しやすい作りになっています。
教科書のように章を分け,各分野における典型的な問題を一通りまとめているので,定期試験に対応した範囲の問題を解くことで定期考査程度の問題なら難なく解けるようになるでしょう。
J.J. サクライ 現代の量子力学
項目 | 評価 |
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量子力学で一番有名…ひいては古典的名著と呼ばれるタイプの教科書です。本の題ではなく,よくJ.J.サクライの教科書と呼ばれています。
ブラケット記法を用いて一から解説していく教科書であり,量子力学を学ぶならば一度は読んだほうが良いとも言われています。
このように,J.J.サクライはとても有名で評価の高い名著であるのですが,初学で読むには少々ハードルが高いと感じます。(というか難しすぎて一冊目に読むものではない)
和書ではないので訳文の言い回しが少し独特なのもハードルを上げています。
ですので,上で挙げたような参考書をまず読んで,一通り理解をした後にJ.J.サクライを読むと新たな枠で捉え直すことが出来て良いと思われます。(古典的名著ってこのようなものが多いですね)
個人的に好きな教科書シリーズもまとめています
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